徳島県小学校教育研究会 国語部会
 

平成22年度国語部会研究主題

1 研究主題

主体的・自覚的にことばを学ぶ子どもが育つ国語科授業の創造

-「読むこと」を基盤に,基礎的・基本的な知識・技能の習得と
思考力・判断力・表現力等の育成を図る学習指導-

2 研究主題設定の理由とその考え方

(1)基本的な考え方

平成21年3月28日,学習指導要領が告示された。「総則」には「教育課程の実施における配慮事項」(第5節)として,言語環境の整備及び言語活動の充実が挙げられている。国語科のみならず,各教科で,教科の特質に応じた言語活動の充実が図られるよう求められている。言語に関する能力を育成する中核的な教科である国語科においては,「話すこと・聞くこと」,「書くこと」,「読むこと」のそれぞれに記録,要約,説明,論述といった言語活動が例示された。それぞれの指導事項を,言語活動を通じて指導するという姿勢が,明確に示された。また,「書くこと」に,書いたものを読み合う「交流に関する指導事項」が新設され,「読むこと」の内容には,第5学年及び6学年に,「目的に応じて,複数の本や文章などを選んで読む」ことが挙げられた。
本県では,これまで,「単元学習の理念」を生かして研究を進めてきた。学習者の実態に応じ,複数の教材や文章を用いて単元構成を行ったり,学習者が見通しをもって学習を進めたりできるようにしてきた。学習課題解決のために「話すこと・聞くこと」,「書くこと」,「読むこと」が必然性をもって総合的に展開されるよう学習活動を組織してきた。他者との交流を行う中で主体的・自覚的にことばを学ぶ態度を育ててきた。このような本県の研究は,今回の学習指導要領改訂の方針と重なる。換言すると,今回の改訂は,本県のこれまでの研究方向と軌を一にするものであると考える。
  • 「等」には「生きる力」として挙げられた力のうちの「思考力・判断力・表現力」を除いたもの(「問題解決力」等)をいう。国語科においては,文化審議会答申「これからの時代に求められる国語力について」にある「情緒力」なども含む。
  • 「単元学習の理念」とは,
    ①「学習者の興味・関心や必要感,学力の実態などに即して学習課題(話題)を設定し,その解決に必要な学習材を用意する」
    ②「学習課題の解決をめざして,必然性をもった言語活動を展開する」
    という学習者主体,経験主義の立場に立つ考え方のこと。

(2)これまでの研究から

本県国語部会では,「生きる力」を備えた子どもを育てることをめざし,平成18年度より,子どもの実態や社会の要請から,学習者一人一人の読む力をはぐくむことに重点を置き,実践研究に取り組んできた。私たちは,一人一人の実態を見据え,「読むこと」と,「話すこと・聞くこと」「書くこと」とを「考えること」で結んで,様々に指導・支援してきた。平成18年度以降の実践研究における主な成果を列挙すると,次のようになる。
① 「読むこと」への興味・関心を把握して,国語能力を系統的にとらえ,読む力の育成を図ったこと(読む力の育成)
② 「読むこと」の指導内容を考慮した教材編成や教材開発をすること。(「読むこと」の教材開発)
③ 思考力を働かせて,読んだことを表現したり,表現したことを読んだりする単元を開発し,展開すること(「読むこと」を見据えた単元の開発)
④ 「読むこと」を見据えた国語科授業における指導・支援の工夫をすること(「読むこと」を見据えた授業の充実)
⑤ 「読むこと」を基盤に,知識・技能の習得と活用する力の育成をめざして,単元や授業を構想すること(「読むこと」を基盤に,活用する場を意図した単元や授業の充実)
  • 平成12年度以降の成果は次の通りである。
  • 学習者理解
  • 国語能力(表)
  • 年間指導計画
  • 国語科授業の充実
  • 評価の具現化
  • 目標設定・指導・評価の一体化
    本研究は,これらの成果と,これまで研究してきた「単元学習の理念」を踏まえたものである。

(3)「主体的・自覚的にことばを学ぶ子ども」が育つ学習指導

本研究主題は,言語の教育としての国語科の役割を再認識し,「主体的にことばを学ぶ子ども」「自覚的にことばを学ぶ子ども」が育つための国語科授業を創造していくことを目的としている。これは,国語科においても,理念として新学習指導要領でますます重要とされる「生きる力」(基礎・基本を確実に身に付け,いかに社会が変化しようと,自ら課題を見つけ,自ら学び,自ら考え,主体的に判断し,行動し,よりよく問題を解決する資質や能力など)をはぐくむ必要があると考えたからである。
  • 「主体的・自覚的にことばを学ぶ子ども」を求める理由を挙げた。
  • 国語科における「生きる力」をめざして

(4)「主体的・自覚的にことばを学ぶ子ども」のとらえ方

一人一人が,発達に応じて,「自分は目標にどのように迫っているか」,「自分はどのようなことができるようになっているか」などが分かるというように,「自覚的にことばを学ぶ」力を身に付けていけば,自己のことばの学びや生活を見つめるとともに,満足感や自己肯定感を得るようになる。
また,一人一人が,「主体的にことばを学ぶ」力を身に付けていけば,自己の国語科学習の成果と課題を明確にして,自らの課題を解決しようと,意欲をもち続け,進んで取り組んでいくようになる。ことばを学ぶ自覚が芽生えることにより,より主体的に学ぶようになり,主体的に学ぶことにより,いっそう自覚が深まっていき,学んだことを定着させることができる。このように,「自覚的にことばを学ぶ」ことと「主体的にことばを学ぶ」こととは,螺旋的(らせんてき)に繰り返されるととらえる。
  • 「主体的・自覚的にことばを学ぶ子ども」のとらえ方とそのよさを挙げた。
  • 後述する中央教育審議会答申の「学力の要素」では,学習意欲を学力の一つに挙げている。本主題の「主体的・自覚的にことばを学ぶ子ども」は,学習意欲が高まった子どもの姿である。

(5)「主体的・自覚的にことばを学ぶ子ども」の姿

一人一人が「主体的・自覚的にことばを学ぶ」ためには,意欲をもって言語活動に打ち込む単元・授業を展開していくことが大切である。
このように考えると,「主体的・自覚的にことばを学ぶ子ども」として,たとえば,次のような姿が考えられる。
① ことばへの興味・関心をもち,そのよさなどに気付いたり,理解したりする子ども
② 進んで自己のことばの生活を見つめ,その中から,学ぶ価値のある課題を発見する力,また,ことばの生活・文化についての課題を育てていく力や問い続ける力を有する子ども
③ 「話すこと・聞く」「書く」「読む」言語活動を,確かに,豊かに展開し,情報の収集,選択などを行いつつ,課題を解決したり,自己の考えをつくり出したりすることができる子ども
④ 「話す・聞く」「書く」「読む」言語活動を,他(他者や学習材)とかかわりながら展開し,自己の考えを伝え合いながら,よりよい考えをつくり出していくことができる子ども
⑤ 一連の学習を通して,ことばの学びの過程や成果を確認することができ,満足感や自己肯定感を得て,新たな学びへの意欲に変えていく子どもや,振り返る習慣をもつなど自己評価のできる子ども
  • めざす子ども像の「例」を挙げた。
  • 興味・関心をもたせ,育てることから,自己評価へとなっているが,「螺旋的」に

3 研究副主題設定の理由とその考え方

(1)「読むこと」を取り上げた理由

本県の子どもの国語力の実態として,「平成20年度徳島県学力調査」では,書く力及び読む力を付けることが,「平成21年度全国学力・学習状況調査」では,様々な文章や表グラフなどの資料などを読み,情報を整理する力を育成することが,課題に挙げられている。平成18年に実施された経済協力開発機構の「生徒の学力到達度調査」の結果を受けて,「書くこと(話すこと)」につながる「読解力」(いわゆる「PISA型読解力」)の向上も引き続き求められている。
子どもの国語力の実態と社会の要請から,緊急の課題として「読むこと」の学習指導の充実があるととらえ,本研究では,子どもが主体的・自覚的にことばを学ぶ国語科授業を展開していく過程で,「読むこと」を基盤とした学習指導の研究を進めていくことにした。
  • 子どもの実態と社会の要請から「読むこと」を取り上げる。
  • 子どもの国語力の実態
  • 部科学省の調査結果
  • 経済協力開発機構の調査結果

(2)「『読むこと』を基盤に」の考え方

「国際・高度情報社会」の時代にあっては,図や表,グラフやパンフレット,新聞等を含めた様々な表現方法のものから情報を得るようになる。これらをことばや文章と相関させて読む力も必要になる。
本研究において,「『読むこと』を基盤に」とは,読む力を言語活動・国語力の基底にあるととらえ,「話すこと・聞くこと」「書くこと」「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」と単元内・単元間等で意図的・計画的に関連を図り,生かすことによって,読む力を育てることをねらいとしている。
  • 特に「『読むこと』を基盤に」の概念を規定した。

(3)「基礎的・基本的な知識・技能の習得と思考力・判断力・表現力等の育成」の考え方

学校教育法第30条第二項の規定を受けた中央教育審議会答申では学力の重要な要素として「①基礎的・基本的な知識・技能の習得,②知識・技能を活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等,③学習意欲」を挙げている。
国語科においては,「基礎的・基本的な知識・技能」は,学習指導要領の「指導事項」であり,教科独自の「思考力・判断力・表現力等」は,そこに含まれる。言語活動は,学習場面においては,目的または活動目標である。他教科においては,レポート作成や論述といった,それぞれの教科で身に付けた基礎的・基本的な知識・技能を活用する学習活動で,「思考力・判断力・表現力等」を育成しようとしている。言語活動は,教科固有の力を身に付けさせるための学習方法(手だて・手段)である。
このようなちがいをふまえ,国語科においては,習得したことばについての基礎的・基本的な知識・技能(国語科における既得の「思考力・判断力・表現力等」を含む)を用いて,目的・意図・課題等に応じ,言語を操作したり運用したり,生活に生かしたりすることによって,基礎的・基本的な知識・技能が習熟するとともに,さらに高次の「思考力・判断力・表現力等」が育成されると考える。
  • 「基礎的・基本的な知識・技能の習得と思考力・判断力・表現力等の育成」を取り上げた根拠を挙げた。
  • 後述するように,基礎的・基本的な知識・技能は,活用することによって,確実に定着するという側面もある。

(4)学習指導の充実の方向

中央教育審議会答申には,「『生きる力』の理念は,基礎的・基本的な知識・技能の習得を重視した上で,思考力・判断力・表現力等をはぐくむことを目標としている。」と述べられている。国語科においても,「基礎的・基本的な知識・技能の習得」と「それらを活用した思考力・判断力・表現力等の育成」の両方を総合的にとらえて指導することが求められている。総合的にとらえはするものの,「基礎的・基本的な知識・技能の習得を重視した上で」とあることに注意を払わねばならない。
基礎的・基本的な知識・技能の習得を図るには,学年や一人一人の発達に応じた指導を重視する必要がある。低学年から中学年にかけては,以降の生活や学習を支える「基礎的・基本的な知識・技能の習得」を図る時期である。体験的な理解や具体の活用,反復学習などの指導の工夫により基礎的・基本的な知識・技能の習得を徹底し,学習の基盤を構築することが重要である。
ただ,特筆すべきは,ことばを学ぶ国語科の独自性である。ことばについての基礎的・基本的な知識・技能の確実な習得のためには,言語を操作したり運用したり,生活に生かしたり(活用)する言語活動が欠かせない。活用することによって,さらに高次の思考力・判断力・表現力等がはぐくまれると同時に,基礎的・基本的な知識・技能の習熟が促される。
私たちは,子どもの興味・関心・必要に根ざす話題をめぐって組織する価値ある言語活動を通して,基礎的・基本的な知識・技能の定着を図りながら,それらを活用する場をどう設定し,より高次の思考力・判断力・表現力等をどう付けていくかを研究しなければならないと考える。
  • 学習者の発達を踏まえる。
  • 身に付けさせたい力
  • 学習指導の方法
  • 「基礎的・基本的な知識・技能の習得」と「それらを活用した思考力・判断力・表現力等の育成」は,両方を総合的にとらえて指導することと,発達にかんがみることが大事である。

(5)「読むこと」を基盤にした言語活動例

「読むこと」を基盤にした言語活動には,次のような例が考えられる。なお,新学習指導要領の趣旨に則り,「読むこと」とかかわらせた記録,説明,報告,紹介,感想,討論などの言語活動を充実させていくことが欠かせない。
① 文章を意欲的に,楽しく進んで読む。
② 文章を目的や意図に応じて読む。
③ 叙述に即して,正確に読む。
④ 叙述に即して,豊かに読む。
⑤ 自己の課題を解決するために,目的をもって読む
⑥ 思考を深めたりまとめたりしながら読む。
⑦ 自己の考えや他の情報と比較したり,検討したりしながら読む。
⑧ 読んだことに対して,自己の考えや感想・意見をもつ。
⑨ 読んだことについて,その要旨や筆者の考えなどをとらえて書いたり,話し合ったりする。
⑩ 読んだことを活用して,自己の考えや感想・意見を書いたり,話し合ったりする。
⑪ 読んだことや読む活動を日常の生活に生かす。
⑫ 読んだことを自らの読書生活に生かし,読書の世界を広げる。など
  • 言語活動例を挙げる。
    ここに挙げたことは,あくまでも「例」であり,多様な言語活動が求められる。したがって,各学校や学級の子どもの実態に応じて自在に言語活動を組織していきたい。なお,①から④は,主に「基礎的・基本的な知識・技能を習得する活動」,⑦から⑫は主に「基礎的・基本的な知識・技能を活用する活動」,⑤・⑥はその両方にまたがる活動「例」である。

4 研究の内容と方法

(1)主体的・自覚的にことばを学ぶ力を育てるために,次のことを意図的・計画的に行う。

① 他とのかかわり合いによって,伝え合う力を育てる。
主体的・自覚的にことばを学ぶ力を付けるためには,他とのかかわり合いは欠かせない。
他(他者や学習材)と出会い,深くかかわり合うことによって,子どもは,他に触発され主体的になり,他のよさを理解し取り入れたり,自己の成果や課題を発見したりすることができる。また,他者の学習と比較したり重ねたりすることによって,子どもは,自他を見る目がひらかれ自覚的になり,自他の学習を改めてとらえることや,自他の学習の様子を振り返るための多様な視点を得ることなどができる。さらには,他とのかかわりによって,他を尊重する意識も生まれ,他者とともに学ぶ喜びや学習意欲も生まれてくる。
他と深くかかわり合うための,伝え合う力が育つよう指導を行いたい。
  • 研究主題解明のために
  • 「主体的・自覚的に学ぶ子どもを育てる」ための内容である。
  • 他(他者や学習材)とかかわる(交流する)という観点から述べている。
② 自己の学習の成果や課題,成長など,学びの姿をとらえる力を育てる。
主体的・自覚的に学ぶ力を付けるためには,学習活動や学習内容などを振り返り,記録として残していく活動が大事である。「学習の記録」をまとめることを通して,自己の成長を実感し,満足感や自己肯定感を得るとともに,学んだことの成果や次への課題を見出すことができる。
必要なことを記録として書き記したり,継続して記録を書き重ねたりする力,学んできたことをまとめて書く力等が育つよう,指導していくことが求められる。そうすることで,学習した内容をさらに定着させることや学習意欲を高めることもできる。
  • 自己評価力を育てるという観点から述べている。
  • 「学習の記録」とは,子どもの表現物・ノート等を指す。

(2)「読むこと」を基盤にした国語科授業の充実を図るために,次のことを意図的・計画的に行う。

① 「読むこと」と「話すこと・聞くこと」「書くこと」「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」との能力の関連を図る。
年間指導・評価計画を立案,単元・授業を構想する際には,「読むこと」と「話すこと・聞くこと」「書くこと」「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」のそれぞれの国語能力を,どのように関連付ければ子ども一人一人に基礎的・基本的な知識・技能が身に付き,それを活用して思考力・判断力・表現力等が育成できるか考えねばならない。関連を図る際には,読む力と話す・聞く力,書く力とを結ぶ,効果的な活動になるよう工夫する。
② 「読むこと」を基盤にして,子どもが意欲的に学ぶ単元を構想・展開する。
「読むこと」を指導する単元の目標や子どもの実態に応じて,言語活動や学習材は多様である。単に学習材の内容を読み取るのではなく,「読んだことを,相手に知らせるためにレポートを書く」「読んだことについて,感想や意見を話し合い,考えを深める」など,「読むこと」と「書くこと」「話す・聞くこと」を総合化させた単元を開発していく。その際に,指導者は,国語能力表等をもとにして,適切に目標を設定し,学ぶ過程を重視して評価するとともに,意欲的に学ぶことができるよう,言語活動の内容に留意しなければならない。
  • 研究副主題解明のために
  • 「読むこと」を基盤にした授業の充実を図るための内容である。
  • 能力の関連を図るという観点から(指導者の側から)述べている。
  • 「読むこと」を基盤にし,学習意欲を育てる単元開発の観点から述べている。
③ 基礎的・基本的な知識・技能を定着させ,それらを活用する場を設定する。
毎時間の学習指導の目標を明確にし,子どもの学習意欲を高めたり持続したりする工夫をしながら,基礎的・基本的な知識・技能のいっそうの定着を図るとともに,活用する場を意図的に設定し,思考力・判断力・表現力等を育成するための学習指導が必要である。
そのために,「読み取ったことを自分なりに書いたり話したりすることで,思考力や表現力等を育成する」「書いたり話したりするために個別に読む,あるいは集団で読み合うことで,思考力や判断力等を育成する」「思考力や表現力等を育成するために,個別または集団で思考したり表現したりする言語活動を組織する」など,交流する場を設けることを視野に入れた場の設定が考えられる。
  • 基礎的・基本的な知識・技能を定着させ,活用する場を設定することによって思考力・判断力・表現力等を育てるという観点から述べている。
④ 「学習の手引き」や「学習の記録」を活用するなど,「読むこと」の学習指導の充実を図る。
「読むこと」を基盤にした言語活動を組織し,国語力を育てていくためにも,「学習の手引き」や「学習の記録」が欠かせない。子ども一人一人の学習の成果や課題等を「学習の記録」から把握し,子ども一人一人の実態に応じた「学習の手引き」を活用することによって,「読むこと」を基盤にした学習指導を充実させる。
  • 実際の授業における指導の充実という観点から述べている。

(3)「読むこと」を確かで豊かにするために次のことに留意する。

① 他教科等との関連を考慮し,年間指導・評価計画を作成する。
すべての教科等で国語力を育成するために,他教科等との関連を考慮することにより,読む力を豊かに活用する場が,必然性をもって生まれる。子どもは国語科で身に付けた力を活用しながら,繰り返し学んでいくことができ,ひいては,日常生活に生かせるようになる。
② 図書館の効果的な利用を図る。
子どもの心を豊かに育てるとともに,読書意欲を高め,読書活動がいっそう活発に行われるようにすることをめざして,図書館を計画的・主体的に利用し,必要な本や文章などを選ぶなどの指導を重視したい。朝の読書や読み聞かせなど,日常の読書への取り組みとともに,学校や地域の図書館の利用を子どものことばの生活に位置付けたい。
③ 書くための技能を高める作文読本等の効果的な活用を図る。
読んだことをまとめて書いたり,読んだことに対する考えを書いたりするなど,「読むこと」が活用できるような国語力を付けるためには,書く力の育成は欠かせない。書く力がなければ,読む力が付きにくいことを思えば,書くための技能を高める「作文読本」等の副読本を効果的に活用したい。
④ 学級や学校の言語環境づくりに心がける。
音声言語環境としての指導者の話しことばや読み聞かせ,文字言語環境としての背面黒板や掲示板,新聞,様々な本等の活用を図る。国語科の指導においては,日々の授業での板書も重要な位置にある。特に「読むこと」においては,学級文庫の利用や充実を図りたい。
  • 「読むこと」を基盤にした国語科授業をより豊かにしていくために
  • 前述の「国語科改訂の要点」には,読書活動の充実が挙げられている。図書館の利用については,全校的に,計画的・継続的な取り組みの工夫が望まれる。
  • 平成21年度の全国学力・学習状況調査の結果では,読んだ報告文をもとにして,メモや調べて分かったことを書くことに課題が見られた。

平成22年度研究主題.jtd